第36(新生161)回訪問活動 (2014/07/13) レポート〈「評価」する姿勢はダメ、《新生》市営住宅訪問1000戸超〉

神戸市営住宅・ベルデ名谷。毎度「役立ちと学びのネットワークThis is 神戸・週末ボランティア」をご覧くださいまして,まことにありがとうございます。

2014年の夏季も,神戸・週末ボランティア 新生では,「忘れない、寄り添う、「息の長い支援」は神戸から」というテーマのもとで,阪神淡路大震災の被災者が暮らす,神戸市郊外の復興住宅(神戸市営住宅・ベルデ名谷,垂水区)へ,前日(7月12日)に続いての訪問活動を行いました。前日までの晴天と違って,薄曇りでしたが,それなりの暑さでした。
 
垂水駅前では,当ボランティアが集合場所にしている東口のほかにも,もう1箇所駅前広場があり,その間を商店街が結んでいますが,両方の広場で,前日に続き,舞子高校防災科の生徒さんらが東日本大震災の支援募金を呼びかけ,教職員の方が見守っていました。

垂水東口・いかなご広場。今回もやや遅れての現地到着,訪問開始となりましたが,まず,前日,近隣の方から,見てあげてほしいとの依頼があったお宅を再び訪ねてみました。お出でいただけなかったものの,心配して見守っている人々がいることを,知っていただく契機になれば幸いです。

訪問箇所は,前日と同じ棟・ブロックで,お住まいになっている方々の傾向としては共通しているはずですが,土曜日と日曜日とでは,雰囲気が違うところもありました。

2014/7/12・13、神戸新聞「掲示板」阪神淡路大震災お話し伺いボランティア募集。神戸・週末ボランティア新生「忘れない、寄り添う、「息の長い支援」は神戸から」これまで数回にわたって,中高層階をお訪ねする中で,高齢者の姿をお見かけすることが多くなっています。といっても,平均すれば70歳を少し超えたぐらいのようで,この復興住宅に入居された当時は,まだ高齢者ではなかったため,入居にあたって優先されることなく,出入りに便利な低層階(既にかなり高齢の方や障害をお持ちの方が優先されていた)に入れなかったなどの事情があった中で,この地でお年を重ねてこられ,今日に至ったのでしょう。

神戸・週末ボランティア 新生 復興住宅訪問予告ビラ。2014年7月、ベルデ名谷。住宅への出入りの坂道が大変なことが,そのさいたるもので,かつて旧グループでは「ちょっとカー」という移動支援サービスを手がけたことがありました。

加齢とともに,視覚においても,老眼以外にも,白内障(糖尿病によるものも多い)や緑内障を患う方が増える中,私たちボランティアがお入れする「予告ビラ」においても,そうした方が読みやすくなるような配慮や工夫も課題でしょう。

「お話し伺い」させていただく方は人生の先輩です。どのような経歴の方であれ,人生経験を通じて,人となりや態度はよく見ていらっしゃることでしょう。あるべき姿勢・態度を学ぶ上で,刺激となり励みとなるものです。

神戸市営住宅・ベルデ名谷。6番館自治会新年度役員選出せずの貼紙。かつてはボランティアを経験され,現在はしてもらう側という方が,以前の自身を省みる姿は,まさに,当ボランティアが基本にすえている,「自分が相手の立場だったらどうなのか?」と問う「役立ちと学び」の姿勢でした。

またある方からは,お店を経営していたときに,従業員に,お客さんの悪口を言わないよう指導していたことを伺いました。これも「お話し伺い」にも通じることでしょうが,さらに踏み込んでみたいと思います。

悪口・陰口がダメなのは当然として,そうでなければいいのでしょうか?

確かに,一方で,いいところを見いだすことも一つの態度・姿勢でしょう。だがそれは,お話を伺う相手にすることでしょうか?

そうしたいなら,たとえば,活動の後,ボランティア参加者間で,お互いのいいところをほめあう気風をつくればいいでしょう。

神戸市営住宅・ベルデ名谷。住宅入口のモニュメントにのびる朝顔のつる。しかしながら,ボランティアをさせていただく相手に対してそうすれは,利害・享楽のために,相手を利用する態度になってしまいます。まさに品性が問われます。

それ以上に問題なのは,これが評価する姿勢・態度になることです。そうした関係性になることは,「傾聴」にふさわしくないばかりか,カウンセリングや「心のケア」にいたっては相反するものです。

これは一種の権力作用となるものであり,尊厳を見いだすこととは真逆と言わねばなりません。

こうした基本を忘れず,心がけたいものです。

この復興住宅をお訪ねする中で,訪問を心待ちにして,「(入居以来)15年待った」とおっしゃる方や,約10年前,旧グル-プで訪問させていただいた際,好印象を持ってくださっていた方に出会うことができました。

予告ビラにおいては「宗教や政党などまったく関係のない民間のボランティア」との原則を大書するほか,「寄付や署名の要請、投票依頼、販売行為などはいっさいしませんので、ご安心ください」と,これまでより平易な表記にして,信頼関係の構築を図っています。あわせて,

「この訪問活動は、10年ほど前に、「お話し伺い」に廻ったグループ「週末ボランティア」の有志である主宰者が、新たなグループとメンバーで始めたものです。
神戸市内各所の仮設住宅や復興住宅を廻ってきた経験を顧みて活かしたいと思います。」


と,当ボランティアのあり方を自己紹介しています。

神戸・週末ボランティア 新生 復興住宅訪問予告ビラ。2014年7月、「顧みて活かし」という言葉に違わぬよう,いいところは受け継いで発展させるとともに,過ちは改め,克服し,或いは断ち切って,そうした期待にこたえたいと思います。

既にご報告しましたように,当ボランティアでは,2014年3月30日旧グループ以来の仮設・復興住宅訪問通算600回に達したとともに,〈新生〉以来の訪問も1000戸を超えましたが,今回の訪問で,神戸市営の復興住宅に限っても1000戸を超えました。

これは,昨2013年12月6日,今2014年1月11日12日に行った70戸余の訪問が,URから神戸市が借り上げ借り上げ復興住宅であったことと,今回の両日で60戸余をお訪ねしたことによるものです。

神戸市中心部と郊外といった,対照的な情況にある復興住宅をお訪ねしていますが,現代における都市型災害における最大規模のものであった阪神淡路大震災の被災地に在る者として,これからも,都市に視座のベースをおき,都市と郊外を対照する方法で,深め広げてゆくことが,課題になると考えます。

同時に,早くから,郊外の仮設・復興住宅にお訪ねしてきたものとして,これもまた重要なファクターとしなければなりません。今後も,同住宅への訪問を続けるとともに,各所の復興住宅をお訪ねし,経験を積んでいきたいと思います。

今回も,有意義な訪問活動,貴重な「お話し伺い」ができましたことに感謝したいと思います。

ご参加,ご協力いただいた皆さんをはじめ,弊サイトThis is 神戸・週末ボランティアや,MixiコミュニティMixiページFacebookページtwitter - welove_kobeを通じてご縁をいただいております,すべての皆さんとともに,成果を分かちあえますことに感謝したいと思います。


この日伺ったところの概略です。

・80代女性。長田区で全壊。築8年の3階建てだったが,隣の2階やが倒れかかってきたため,倒壊した。1階のガレージに,以前,喫茶店やスナックを経営していたときに使っていたものを保管していたが,結構なくなった。住居部分では,トイレが残ったのに,風呂桶がなくなった。何時間か家具の下敷きになっていたが,倒れてきた家具の中には三面鏡もあったが,鏡が割れて飛散することはなかったので,ケガはしなかった。非常時に備えて,持ち出せるように準備していても,押しつぶされたり,飛ばされたりして,取ることができないと思う。近所の高校生に助けられた。うちの入口で「どこどこの○○と申します。入らせていただきます。」と言ってからやってきたので,きっちりしつけができていると感心した。家具に足を挟まれていた息子さんが「中に年寄りが(いるので先に助けてほしい)!」と言ったので「誰が年寄りか」と怒った。避難しようとしたら,着るものが見あたらなかった。小さい頃,空襲で逃げ回り,やっと防空壕に入ってやりすごしたら,その前で,人が黒焦げになって倒れているのを見ていたのが,フラッシュバックした。空襲のあとの惨状など,小さいときに見たものは,恐怖とともに,一生鮮明に覚えている。近くの学校に1日避難した後,駆けつけてくれた,別居していた息子のもとへ。小さい家で居づらくなったので,中央区内でアパートを探して移った後,ポートアイランドの仮設住宅で3年半暮らした。(街から離れ港に近かったことから)盗難などに悩まされ,恐怖でもあった。トラックの音や振動も恐怖で,地震でグォーッという音がしたのを思い出した。仮設住宅には,隣近所の人が皆いなくなってから出たので,最後までいた。この復興住宅に入居して16年になるが,竣工当初ではなく,皆より半年ぐらい遅れて入った。復興住宅は,三宮付近ばかり申し込んでいたので,全然当たらず,今度当たらなかったら,自分でマンションを借りるよう,神戸市の人に言われて渋々申し込んだので,ここはイヤ。ベランダが広いのはいい。建物はしっかりしているが,昨2013年4月の淡路島地震のときはけっこう揺れた。忘れているようでも,身体は震災のときのことを覚えている。ドアを開けるなど,逃げられるような態勢を取ったが…。息子が近くにいるのが心強い。退屈なときは,一人カラオケに行ったりする。息子とホテルのバイキングに行くのが楽しみ。小学には孫が皆遊びに来てくれる。この棟の同じ階での近所づきあいは少ない。井戸端会議で陰口や悪口を言ったり聞いたりするのがイヤなので,自分は加わらない。とくに,嫁の悪口を聞いたりするのがいや。店を経営していたとき,従業員に客の悪口を言わないよう指導し,しつけていた。声を掛けても返事や反応がない人もいる。若い人は返事しないし,エレベーターで乗り合わせたり道ですれ違っても反応がないのは高齢者に多い。何となしに日々が楽しい。何事にも,気長で気楽にと心がけている。身体,とくに足・腰・膝は大丈夫で,4時間正座しても大丈夫なほどだが,震災後,手が震えるようになり,神経から来ているのだろうか,検査しても解らない。低血圧だが,早起きが苦手なことはなく,いつも早起きしている。<お部屋に上げていただいてお話し伺い>

・60代女性。長田区で被災。復興住宅を申し込んでもなかなか当たらず,西区の仮設住宅で5年目まで過ごした。仮設住宅では,たくさんの人にお世話になった。北関東のある私立大学の学生有志にはよくお世話になった。この復興住宅に入居して15年。仮設住宅から出て行く先としては他にはなく,ここしか入れる復興住宅がなかった。同じ仮設住宅にいて交流があり,同じくこの住宅に来た人とは,今も親しくしている。今は一人暮らしだが,前は寝たきりの母がいて,ずっと介護していた。思う存分世話したので,後悔はないし,先に送る覚悟もできていた。仮設住宅のときから母を往診してくれた医師が,復興住宅にも来てくれ,親切にしてくれた。膝が悪く,痩せるように言われている。坂道を歩くのがたいへんだが,座ることはできる。車の運転ができるので,買い物も行けるし,仕事もでき,新長田まで通院もしている。今は週に3回ヘルパーの仕事をしている。ほとんどが(家事補助の)掃除の仕事で「ヘルパーといっても掃除婦」。2年前から高血圧に加え糖尿病になり,今では朝夕薬を飲んでいる。今のところ,合併症はない。食べ過ぎないよう言われている一方で運動するようにも言われている。食べないと仕事も出来ないし…。年金ももらえるが,働いていると,家賃が高くてたいへん,辛い,切実。この先食べていけるか不安になる。この住宅の廻りを朝夕歩いている人もいるが,エライと思う。先に竣工した棟に入っている方は,お歳召して気の毒。以前は一時期,移動サービスの「ちょっとカー」もあったが,今はもっとたいへん。
「震災のときは?長田。震災後ご苦労されたことは?住宅が長い間当たらず大変でした(5年目にて入居)。少ない年金生活。仕事をしていると家賃が上り困っています。その他何でも:仮設の時に、ボランティアの方々に、お世話になった事、忘れません。今もおつきあいさせて頂いております。その方は、今又、岩手県の方に行かれ、又ボランティアをなさっておいでです。頭が下がる思いです。神戸の震災で入居は5年かかりました。東日本の方々は、もっと時間が係る事と存じます。ゆっくりと、進んで、行って、頂きたいと思います。」<自身でシート記入の上お話し伺い>

・70代女性。垂水区で一部損壊。この復興住宅に入居して15年。申し込んだらすぐ当たった。入居当時は,ぎりぎりで申し込める年齢だったので,自分がもっとも若かったが,最近は若い人が増えてきた。同じ復興住宅の別の棟に妹さんが住んでいて,それぞれ一人暮らし。この部屋にしょっちゅう来てくれる。この数年間,暮らし向きに変化はない。被災以来,とくに何もしてもらっていないが,以前,高齢男性の訪問ボランティアが来てくれたことがあった。この部屋は,西日が差して,夏は午後から暑くなる。風もよく通り,ベランダを開けたら,ものが飛んでいく。糖尿病のため,自分でインシュリン注射をするほか,食事も自分で作る。白内障も患っている。足は筋肉痛で,湿布薬を貼っている。歩くのは不自由していないが…。去年の夏,病院に行く途中,熱射病になりかけた。20何年も通っていて,バスで近くまでは行けるところだが…。天気が悪いときは出歩かないが,病院には行かねばならず,しんどいときはタクシーで行く。1400円ぐらいかかるのでたいへん。

・10代女性。この復興住宅に入居して10年。姉と暮らしている。生まれも育ちも神戸だが,震災のときは生まれていない。小学校は垂水区内で,6年間ずっと,1月になると,地震のことを習って,「しあわせ運べるように」を歌った。今日はアルバイトが休みで,うちにいた。<ドアポストに予告ビラが残されていたが,インターホン越しに応答>

・70~80代女性。「別に話すことありません。身体の方は大丈夫です。」<インターホン越しに応答>

・70~80代女性。「今ちょっと体調崩して,寝てますので…。」<インターホン越しに応答>

・80代?女性。「忙しいので。とくに話すことないです。」<インターホン越しに応答>

・70~80代女性。「(身体は)大丈夫です。結構です。」<インターホン越しに応答>
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メールはこちらからどうぞ。

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当ボランティアは、2016年7月23日、
仮設・復興住宅訪問通算650回をむかえました!

ご案内とお誘い
 
1回だけでも、初めてでも、お気軽に

神戸・週末ボランティア 新生は、復興住宅への訪問活動を行い、阪神淡路大震災で被災された方からの「お話し伺い」(傾聴ボランティア)をしています。

詳細は随時紹介します。

☆新聞で紹介されています☆

産経新聞 神戸版 2014.3.23
「復興住宅訪問600回へ 神戸のボランティア団体 HPで問題共有
「時間重ねて見える問題も」「復興住宅訪問600回へ 神戸のボランティア団体

神戸新聞 神戸版 2014.3.23
住民の悩み聞き続け 神戸・週末ボランティア 新生 「将来の一助に」 復興住宅訪問、仲間募る

毎日新聞 神戸版 2014.3.23
「神戸・週末ボランティア新生」、被災者訪問30回目/兵庫

産経新聞 神戸版 2010.11.28
若者にも被災者支援の輪 神戸市民グループ「週末ボランティア」

当ボランティアは、2014年3月30日、
仮設・復興住宅訪問通算600回をむかえました!

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