第21(新生146)回訪問活動 (2013/09/07) レポート〈切り離されて暮らすことは?〉

ベルデ名谷・低層から毎度「役立ちと学びのネットワークThis is 神戸・週末ボランティア」をご覧下さいまして,まことにありがとうございます。

前の週末に続いて,「息の長い支援」は神戸に聞こう! 切り離されて暮らすことは?というテーマのもとでの復興住宅訪問活動となりました。

猛暑はやわらいだものの,時折雨も降る不安定な天候の中での訪問となりました。神戸中心部などの市街地とは違っていることはかねてから承知していますが,山の天気だと,改めて思い起こされました。

旧グループにおいても久しく訪問していなかったところですので,引き続き,この復興住宅,ベルデ名谷の,現時点での全般的なありようを理解することに務め,前週の2回とは別の棟にお訪ねして「お話し伺い」をさせていただきました。また翌8日にも,この春季以来重ねてきたように,曜日を変えて同様の箇所をお訪ねするという方法を,ここでも採ることにしました。

2013/09/03「神戸新聞」神戸「掲示板」掲載分本日及び翌8日については,「神戸新聞」の神戸地域版の「掲示板」にてご紹介いただきました。

夏季までにお訪ねした筒井住宅と同様,このベルデ名谷においても,シルバー向けの部屋を備えた,高齢者が集まった棟があり,そうしたひとつの階下には,平日の昼間LSAが常駐して「見守り」体制としているほか,介護ステーションなどの施設も比較的近いところに設けられています。

阪神淡路大震災後,神戸市営の復興住宅としては最後に竣工したこの住宅は,もともと高齢者以外の世帯も一定程度含まれており,専ら被災者が入居するそれとはやや趣を異にし,一般的な市営住宅の性格も持ち合わせていました。こうした,高齢者世帯以外の世帯とともにあることで,地域で高齢者を支え,コミュニティを維持させようとの意図もあったのでしょう。

こうした施策も,その当初においてから,遠距離通勤を強いられる現役世代が地域・近隣を支える負担が過大であったりしたほか,年月を経る中で深化していった問題もあります。

ともあれその出発点において,共通していることを,先週の訪問で端的に語られていました。誰も「好き好んで来たんやあらへん」と。

竣工後間もない時期に,現役世代として入居した人の中に,高齢者の仲間入りをする人も少なくないのはもちろん,入居当初から高齢者であった人は,後期高齢者の仲間入りをして久しいといった状況にあります。

さまざまな事情で,住民の方の顔ぶれも変わります。少なくともここでは,被災者のあとに別の被災者が入居するということはほとんどなく,住民の中での被災者のウェイトは,下がることはあっても上がることはなく,やがては,住民の中で,被災者がマイノリティとなり,層としては解消してゆくのかも知れません。

被災者同士で寄り添い,ともにあるコミュニティの中で,終の棲家にすることは,どこまで可能なのでしょうか?

9月の雨の中で,そのようなことを考えさせられました。


この日伺ったところの概略です。

・80代男性。灘区で全壊。近くの鉄筋コンクリート3階建ての家に避難させてもらった。みんな年取っていくから,その家の人たちももういない。仮設住宅は六甲アイランド。六甲ライナーで住吉駅の下のスーパーまで買い物に行った。「あそこでよかった」。この復興住宅に入居して14~15年。ここは間取りが広々している。ここに来た当初は杖をついていたが,最近は歩行器に。足が悪くなってきて,バスに乗るのもしんどい。被災して入って,最近亡くなる人も多い。空き部屋が多い。近隣の人の顔はよく知らず,つきあいはしていない。昔の近所の人たちと電話するが,会いには行けない。買い物は,週3回来てもらっているヘルパーに依頼。普段,土曜日はデイサービスに行っている。敬老の日が近く,特別サービスも。他の人はあまり知らない。みな行くところが違うから。来る人は大概みな90歳以上,一番若くて70代もいるかな? 九州出身で,神戸に来て,あちこち働いて,(高いお金がもらえるなど条件の)ええとこ回って,いろいろした。もう忘れた。家の中にいてもけっこう忙しい。することきりない。また地震が来るかもと思うと怖い。災害も自然だけにどうしようもない。電気ものは何かと怖い。もう私の時代は終わった…。<玄関内でお話し伺い,歩行器にもたれかかって「もうこのくらいにして」とのことで切り上げ>

・90代女性。長田区で全壊。神戸市から10万円もらったが,どこかにいってしまった。長く娘宅に身を寄せていたが,この復興住宅へはできてすぐ入居したので10何年になるだろうか。当たる率は非常に低いと聞いていた上,大阪府に出ていたので,まさか当たるとは思っていなかった。今も孫がよく遊びに来てくれる。昨日のことも忘れてしまうほど。最近のことは,なかなか思うようにはいかない。足が悪いし,腰も痛い。外出には杖を使う。元気よかった時が嘘みたいに思われる。これからは近くの病院に行こうと思っている。その病院には10日後に初めていく予定。4月13日の淡路島を震源とした地震が起こったときは,けっこう揺れてガタゴトいって怖かった。忘れていた阪神淡路大震災を思い出した。家具が倒れたりすることはなかったが,置いていたものが動いていた。買い物はコープさん(生協)の個配を頼んでいる。一番困っているのは保険がなくなっていること。80代・90代などの高齢になると入ることもできず保障もなくなってしまう。お金がかかって生きているだけで大変。この部屋は西日がしっかりよう当たる。しかも遅くまで…。夏は(熱中症などが)怖いから出歩かないようにしている。何でもよく食べている。<玄関ドアを開け,網戸越しにお話し伺い>

・80代女性。ここの住民はみな元気。みな何か病院に行ってるけど。90代など,年いったらみな(施設に入所したり亡くなったりと)よそへいく。隣近所とかではなく,つきあいのある人はある。この棟は,高齢者向けで,月~金曜,9~5時はLSAが常駐していて,何でもしてくれる。みなしっかりしているからボランティアは要らん。この棟はまだいいが,他の棟では子どがわるさするので怖い,治安が悪い。(予告ビラを見せて訪問活動の趣旨を説明すると,手にとって興味深げに見て)ありがとう。御苦労様。<訪問予定のお宅に来訪中のところ,玄関前でお話し伺い>

・40代男性,一人暮らし。東灘区で被災。当時は親と同居していた。家は(柱などが)斜めになったが,中は何とか暮らせる状態だった。電気や水が止まり,みんなで支援物資をもらいに行った。この復興住宅に入居して4年。申し込んだら割とすぐに当たった。掃除・入浴・食事など,週何回もヘルパーに来てもらっている。仕事以外はあまり外出しない。仕事は細かい作業で,周囲に女性も多い。この夏は暑かった。エアコンを使ってしのいだ。近所づきあいはまだ全然ない。<ドアを開けて応答>

・30代女性。中央区で被災。周りは被害が大きく,通っていた学校は避難所になった。電気・ガス・水道が止まり,水をもらいに行ったことも。避難所で寝泊まりしたり仮設住宅に入ったりはしなかった。西区へ移った後,市営住宅の抽選の落選はがきを10枚ためたことや,父が既に高齢であったことなどに配慮されて,やや優先されたのか,やっとのことでこの復興住宅に入居して10年。<ドアを少し開けて応答>

・80代女性。被災時は息子と嫁と一緒に住んでいた。誰もケガすることなく,家も被害がなかった。この復興住宅へ入居して10年以上。もう慣れた。困っていることはない。<玄関先でお話し伺い。親しくしている住民の方が来訪中のため手短に切り上げ>

・20代女性。西区で被災。この復興住宅に入居して10年ぐらい。地震の時は,そんな被害が出るような揺れではなかったような気がする。両親から震災のことについて,ほとんど聞いたことはない。学校でも習うには習ったけど,ほとんど覚えていない。

・60代女性。垂水区で被災。特にケガや損害はなかったが,一時水道やガスなどが止まったくらい。「ここがええ」という息子の勧めで垂水区内の市営住宅に申し込み,この復興住宅に入居して3~4年。今困っていることは特にない。

・30~40代女性。(よろしければお話を伺わせていただきたい)「今,忙しいので…」。(お困りのことは?)「ございません」。<インターホン越しに応答>

・70~80代女性。「今,ちょっと主人を風呂に入れてるので,手が離せんのですわ。」<インターホン越しに応答>

・70~80代女性。「今,具合悪くて横になっています。」<インターホン越しに応答。「お大事に」といって辞去>

・「訪問不要(特にお話する事はありません)」<自身でシート記入>

・60~70代女性。「今,忙しいから…。」<インターホン越しに応答>

・70~80代女性。「そんなんいいです。」<ドアを開けて応答>
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 神戸
ジャンル : 地域情報

tag : 訪問 ボランティア 支援 阪神淡路大震災 神戸 復興住宅 傾聴 垂水

コメントの投稿

Secre

プロフィール

神戸・週末ボランティア 新生

Author:神戸・週末ボランティア 新生
 
We love KOBE Weekend Volunteer

神戸・週末ボランティア 新生の純正ブログです。

神戸・週末ボランティア 新生は、宗教や政党などまったく関係のない民間のボランティアです。寄付や署名の要請、投票依頼、販売行為などはいっさいしませんので、ご安心下さい。

お問い合わせ、ご相談、参加申込などの
メールはこちらからどうぞ。

メールお待ちしています。


当ボランティアは、2016年7月23日、
仮設・復興住宅訪問通算650回をむかえました!

ご案内とお誘い
 
1回だけでも、初めてでも、お気軽に

神戸・週末ボランティア 新生は、復興住宅への訪問活動を行い、阪神淡路大震災で被災された方からの「お話し伺い」(傾聴ボランティア)をしています。

詳細は随時紹介します。

☆新聞で紹介されています☆

産経新聞 神戸版 2014.3.23
「復興住宅訪問600回へ 神戸のボランティア団体 HPで問題共有
「時間重ねて見える問題も」「復興住宅訪問600回へ 神戸のボランティア団体

神戸新聞 神戸版 2014.3.23
住民の悩み聞き続け 神戸・週末ボランティア 新生 「将来の一助に」 復興住宅訪問、仲間募る

毎日新聞 神戸版 2014.3.23
「神戸・週末ボランティア新生」、被災者訪問30回目/兵庫

産経新聞 神戸版 2010.11.28
若者にも被災者支援の輪 神戸市民グループ「週末ボランティア」

当ボランティアは、2014年3月30日、
仮設・復興住宅訪問通算600回をむかえました!

This is 神戸・週末ボランティアYahoo! JAPANカテゴリ登録
されています。

Twitter - welove_kobe
MixiコミュニティMixiページ
掲示板FacebookページGoogle+Instagram
もよろしく!

おことわり
類似名称を用いているものにつきまして、2013年以降、神戸・週末ボランティアに(代表:東條健司)などの追記をしたものは、1995年に活動を始めた「神戸・週末ボランティア」及び当〈新生〉とは関係ありません。



カテゴリ
Twitter
Facebook
最新記事
月別アーカイブ
リンク
検索フォーム
QRコード
QR