第19(新生144)回訪問活動 (2013/08/31) レポート〈ベルデ名谷へ〉

ベルデ名谷・遠景毎度「役立ちと学びのネットワークThis is 神戸・週末ボランティア」をご覧下さいまして,まことにありがとうございます。
 
1月から始めた神戸・週末ボランティア 新生では,18回にわたる復興住宅訪問活動で,夏までに,神戸市営筒井住宅の全戸の訪問を達成したのに続き,今回からは,同じ神戸市内の市営住宅でありながら,市街地中心部に近い東部と離れた郊外の西部,海に近い平地と奥まった山の急斜面など,これまでとは大きく違った,対照的な環境にある,場所に臨むこととしました。

ベルデ名谷・高層階からそこで訪問先に選んだのは,垂水区にあるベルデ名谷という復興住宅です。今夏の猛暑を考慮し,やや落ち着いてきてきてからの展開としました。

この復興住宅は,山間の急な斜面上にあり,阪神淡路大震災被災者向けの神戸市営の復興住宅としては,もっとも遅くに竣工したところです。周囲に,といってもやや離れたところですが,他にも住宅地がありますが,この復興住宅は,そうしたところから孤立したところといえます。このことは,地理的・環境的な面だけでなく,人々の意識の中においてもまた然りといえるでしょう。

そうしたところから,「息の長い支援」は神戸に聞こう! 切り離されて暮らすことは?というテーマを設定しました。

もともと「週末ボランティア」(旧)は,神戸市中心部から西側の,山間の離れた,西神地区の仮設住宅,続いて,名谷地区の復興住宅への訪問活動を行っていました。それは,長年生活の拠点・基盤であった被災場所から,地理的にも社会的にも,遠く切り離された被災者の方が,ヨリ不便・難儀されているであろうと考えてのことでした。

そうした被災者の方々は,同じ被災者でありながらも,仮設住宅・復興住宅の入居に際して優先順位的にも「後回し」にされて,いっそうの不便と孤立を強いられることとなったのでした。

この復興住宅にも約10年前にお訪ねし「お話し伺い」をさせていただきました。そのときには,お伺いしたところから,急坂ゆえに住宅近くのバス停まで行くのも困難な方が少なくないとのことで,乗用車による移動補助ボランティア「ちょっとカー」を始めたこともありました。

ベルデ名谷・5・6・7番館その当時は,神戸市営地下鉄の名谷駅に集合して現地に向かっていました。同駅前や周辺のショッピングセンターが,住民の方の買い物などの生活の上で重要な場所でもあったことにもよります。

今回は,JR・山陽電車の垂水から伺いました。バスの本数も少なく距離もあり不便なのですが,垂水区役所ほか,行政サービスなどはこちらが中心になっているほか,遠方から現地に向かう交通の便の関係でもあります。

今回の訪問活動では,被災以降,長い年月を経る中で,どのような変化があったかを,お伺いすることが重要となりました。

その一例を挙げるなら,復興住宅一般の問題として高齢化が進んでいますが,その中で「孤独死」の問題が採り上げられることもあります。しかしそれは氷山の一角で,高齢化が進む中で,住民自身による自治活動などが難しくなり,行事が廃止・縮小されることが,数年前から顕著になってきていたと伝えられています。また,この1月には「老老介護」の果てに痛ましい事件も起こっています。

また漸次,入居者の中に増えてきた,他の世代や,被災者ではない住民との関係のありようも,重要なファクターでしょう。

そうしたところから,今回は,まず,現時点における,全7棟からなるこの復興住宅群の,全般的情況を理解するようつとめました。

ともあれ,突然の,未知のヨソ者の訪問を受け入れ,「お話し伺い」に応じて下さったことに,感謝したいと思います。


この日伺ったところの概略です。

・80代女性。兵庫区で全壊。住んでいた借家は倒壊した。避難所に行っても,人が多くて居れなかった。子どもがむかえにきてくれたので,身を寄せた。垂水区の仮設住宅でも坂がたいへんだったが,まだ元気で飛び回っていた。この復興住宅に入居して14年。夫と一緒にここにきたが,今は一人暮らし。ここは坂が多くてたいへん。ここは近くの店がコンビニしかないので不便。買い物は,コープの個配を利用。足りなくなると買いに行かなければならなくなるのがたいへん。その他,子どもが買ってきてくれるが,1人で出かけるのは不安。坂道も怖いが地震も怖い。4月に淡路島を震源とする地震が発生したとき,ここもけっこう揺れて怖かった。(東日本大震災で被災した)東北のことを考えれば,神戸はまだマシ。(この夏の暑さはたいへんで,熱中症予防も大切だといわれるが)あまり暑さは感じない。医者に水分をちゃんととるように言われているが,トイレが近くなってたいへんなので…。1月に1月ほど入院して,退院したら足が弱って,ふらついたり,重心をとったりするのが難しく,歩くのがたいへんに。あとはちょっと耳が遠いぐらい。それ以外は悪くない。子どもがしょっちゅうきてくれていて,通院や買い物に付き添ってくれている。若い人はいい…。近年までは元気で,高齢者のスポーツ競技大会「ねんりんピック」でもらった盾を「私の誇り」と,飾っている。練習場所が遠いが,仲間との親交も。神戸市の老人大学をはじめ,詩吟,謡い,大正琴,手品,カラオケなど,あらゆることにチャレンジしている。わりと色んな人と出会って話しができる。

・70代女性。兵庫区で全壊。(家財なども取り出せず)何もかも失った。かつて子どもが通った,近くの小学校に避難。西区の仮設住宅を経て,この復興住宅に入居して14年。買い物は,重いものなどをまとめて持って帰るのが大変なので,1週間に1度のコープの個配を利用している。普段はテレビが好きでよく見ている。この夏の暑さは大変で,8月に入ってエアコンを使った。この棟はみな仲いい。身体の具合は大丈夫。夫を亡くし,子どももそれぞれ独立して,今は一人暮らし。一人になって淋しかったが,今は幸せ。音楽が好きで,昨年も交響楽団を聴きに神戸文化ホールへ行った。外へ出てみると楽しい。他人が来ても,ドアを開けずにインターホン越しに応答するようにしているとのことだが,ボランティアの訪問にはドアを開けていただき,玄関でお話し伺いに。最後に,ありがとうとの言葉をいただく。

・30代女性。西区で被災。被災当時はまだ高校生だった。休みになったことはなったが,学校が避難所にことはなかった。被害は特になく,不便したことは,一時,水道が止まったぐらい。そのときは友人宅にもらい風呂に。小学生の子どもは,学校で震災について教わっているようで,経験者に聞いたことを発表したりもしたようだ。夫も被災時西区にいたが,寝ていて地震に気付かなかったそうだ。西区のUR賃貸住宅にいたが,子どもができて家族が増え,家賃がたいへんになったので,この復興住宅に入居して2年。

・80代女性。兵庫区で全壊。済んでいた文化住宅が倒壊し,何一つ持ち出せなかった。西区の仮設住宅へ。公演の中に立てられた110戸ほどが集まったところだった。最寄り駅前のコープへ買い物に行くのに,自転車で坂を上り下りするのがたいへんだった。色々なボランティアがきてくれ,高校生がいい子だったのを思い出す。字や文章が下手で文通できなかったのが残念。この復興住宅に入居して14年。立ち上がって歩くのがたいへん。アベノミクスとかで税金ばっかり高くなっていくので困る。

・70代女性。兵庫区で全壊。古い家がつぶれて,周りが明るくなっていく中,1~2時間して,もうあかんと思ったが,何とか助けてもらえて,よかった。背中や肩などを圧迫され骨折し,その痛みや後遺症は今も続き,そのための通院も続いている。これは一生続くだろう。西区の仮設住宅では,空気がよく,野菜を作ったりした。夏は暑く冬は寒かった。「週末ボランティア」の訪問活動の記憶はない。この復興住宅に入居して14年近く。

・70代女性。須磨区で全壊。自宅のあったところは更地に。子どものところに身を寄せた後,避難所へ。ボランティアがよくきてくれて,水運びなどをしてくれた。(便利なところではなく)ここへ申し込むよう,市からいわれた。この復興住宅に入居して14年。娘や息子が交代できてくれているので,今のところ困っていることはない。つい最近も電球を取り替えてもらったところだし…。

・60~70代女性。長田区で被災。県外に避難した。この復興住宅に入居して1年ほど。夫が神戸に戻りたいのと,近くに娘がいるので,ここに超してきた。身体の調子は大丈夫。この復興住宅の棟毎にある自治会で,フロア別に役割を担当しているが,この階はほかにも役員らがいて,助かっている。もうすぐ出かけるところ。

・20代男性。西区で被災。被災当時は幼少で,ここと同じような団地に住んでいた。建物に被害はなかったが,家の中がグシャグシャになった。以後何度か神戸西部で引っ越した後,この復興住宅へきて10年。

・70~80代女性。須磨区で被災。被災当時の記憶は不明。娘と同居しているが,今は外出中。ヘルパーにきてもらっているほか,訪ねてくる人もいる模様。2週間ほど前には市の人が調べに来たり,火災報知器を付けたりしたような気がする。<お部屋にあげていただいてお話伺い>

・70代男性。兵庫区で被災。娘がいた県外に出たが,娘と共に神戸に戻ってきた。この復興住宅に入居して10年ほど。近所づきあいはない。若い頃,神戸にきて,長く長田にいた。最近体調を崩して入院した。もう年やさかい…。<玄関でお話し伺い>

・60~70代男性。この復興住宅ができた頃から住んでいる。ここではボランティアをみたことがない。心配事があったら相談したらええんか?<お出かけのところ,予告ビラを見せながら訪問の趣旨を説明>

・70代男性。(今お困りのことは?)「そんなもん,なんもあらへん。」(訪問の予告ビラについて)「そんなん,聞いてへん。」<ドア奥から応答>

・50~60代男性。(お困りのことは?)「いや,ないけど…。」<ドアを開けて応答>

・「特にありません。御苦労さまでした。」<自身でシート記入>

・30代女性。「けっこうです。」<インターホン越しに応答>

・70代男性。「けっこうです。」<ドアを開けて応答>
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メールはこちらからどうぞ。

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当ボランティアは、2016年7月23日、
仮設・復興住宅訪問通算650回をむかえました!

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1回だけでも、初めてでも、お気軽に

神戸・週末ボランティア 新生は、復興住宅への訪問活動を行い、阪神淡路大震災で被災された方からの「お話し伺い」(傾聴ボランティア)をしています。

詳細は随時紹介します。

☆新聞で紹介されています☆

産経新聞 神戸版 2014.3.23
「復興住宅訪問600回へ 神戸のボランティア団体 HPで問題共有
「時間重ねて見える問題も」「復興住宅訪問600回へ 神戸のボランティア団体

神戸新聞 神戸版 2014.3.23
住民の悩み聞き続け 神戸・週末ボランティア 新生 「将来の一助に」 復興住宅訪問、仲間募る

毎日新聞 神戸版 2014.3.23
「神戸・週末ボランティア新生」、被災者訪問30回目/兵庫

産経新聞 神戸版 2010.11.28
若者にも被災者支援の輪 神戸市民グループ「週末ボランティア」

当ボランティアは、2014年3月30日、
仮設・復興住宅訪問通算600回をむかえました!

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